[樂評]佐伯 明の音漬日記~5thアルバム『FUSE …

看板MaiKuraki (渡月橋)作者 (麻衣童話般不思議の國)時間20年前 (2005/09/07 00:43), 編輯推噓0(000)
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2005.08.□ 倉木麻衣の5thアルバム『FUSE OF LOVE』を聴く。 “正しく重ねた年月”を感じさせる素晴らしい作品だと思う。 個人的には、今のところ05年もっとも注目すべきアルバムである。 何がどうスゴイのか、REVIEWしました。 言うまでもなく、音楽というものは目には見えない。 むずかしく言えば“不可視な媒体”である。 なぜ、その、不可視なものに自分を投影し、 多少なりとも生きるよすがにしてきたのかといえば、おそらく心のどこかに 「見えるものはどうも信用できない」という自身の根深い観念があるのだと思う。 倉木麻衣の名言に「音楽は風のようなものです」というのがある。 なるほど、風は夏の爽やかなそよ風であっても 万人に気持ちよく受け取られるとは限らないだろうし、 逆に冬の刺すような風がツライだけでなく、気持ちを律してくれる場合もある。 窓際のカーテンが揺れるさまをみて、その風の存在を知るときもあるし、 強風に逆らって歩くことで自身の一歩をしっかりと知覚できるときもある。 デビュー当初、倉木のウィスパリングに近い唱法は、 か弱いもの、言うなれば微風であった。 ツアーを積み、レコーディングを繰り返し、 確かな声量やブレないピッチ掌握能力を獲得することは、 いきおい、強く大きいヴォーカルを体現しがちになると思うが、 彼女の場合はまったく逆、ウィスパリングに近い唱法を磨くことによって、 遠くに届く強い声ではなく、聴き手のすぐ近くで囁くように歌われ、 結果、深く浸透する歌を生み出すことになった。 言い換えれば、スキルを磨くことで微風を強風に変えるのではなく、 微風だからこそできる影響を質的に変えてきたのである。 そして、“強い微風”は本作で「キミを生きてみようよ」という、 時代の核心を突くメッセージを放つに至った。 “傷つきやすいから強い”という真理を歌で提示する名盤だと断言したい。 http://www.barks.jp/otozuke/?id=2 http://www.barks.jp/feature/?id=52330330 -- ※ 發信站: 批踢踢實業坊(ptt.cc) ◆ From: 220.137.111.13
文章代碼(AID): #137SSXeu (MaiKuraki)
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