[情資] BIGLOBE STARS Gackt独占インタビュー
BIGLOBE STARS Gackt独占インタビュー
───世界、日本、そして子供たちをつなぐ「道」───Part.1
http://stars.biglobe.ne.jp/sp/gackt.html
Gacktの28枚目のニューシングル「Jesus」が、12月3日にリリースされる。前作「
RETURNER~闇の終焉~」とうって変わった、ストレートで”突き刺さる”ロック・サウ
ンドが鮮烈だ。
前作から1年半。この間、Gacktは、世界を相手に、日本を背負って、「道」を作ってい
た───
■「激しい音で、ヌルい日本に喝を入れてみた。」
---前作「RETURNER~闇の終焉~」とは全く異なった世界を感じました。
背景になっているテーマが違うからね。前までは「MOON」という物語が基軸だったけど
、今回の「Jesus」からは「Requiem et Réminiscence」という物語を基軸に曲を構成
しているから、根本的に曲の作り方やアプローチも変えているんだ。
退廃的、破壊的、攻撃的、刹那的、といったキーワードが並ぶくらい、痛い音が中心。
バンドサウンドを追究していくと、よりストレートな痛い音になるんだ。ストリングス
を入れると丸くなっちゃうから、どんどん省いた。
---PVも衝撃的でした。
自分の犯した罪に耐えられなくて、周りの死神に魂を取られて最終的には、自分の頭を
撃ち抜いてしまう。なぜ彼がそんな行為に走ってしまったかと言うと、因果応報なんだ
よね。多くの罪を犯してしまった自分の罪に耐えきれなくて、最終的には死神の囁きに
乗ってしまう。つまり、見ている人は見ているぞ、ということ。
神に救いを求めている曲ではなく、神に聞いているんだよね。本当にお前はそこに存在
しているのか?と。
メッセージはストレートだし、痛い曲になっているから、正直シングルに向いていない
と思う人もいるかもしれないけれど、問いかけているんだよね。このおかしな時代の中
で狂っているのは僕か?、それともお前らか?、って。
---直球勝負というか、突き刺さる感じでした。
そうだね。激しいよね。特に今の日本は全部ヌルい方向に行っているから。日本人がヌ
ルくなっているのかな?じゃあ今回は激しくいっとくか、みたいな(笑)
僕は幸い自分の思った音楽を表現できるから、自分がやりたくない音楽はやらないし、
やりたい音だけを追究していきたいと思っている。音楽シーンを見て、「なんかイケて
ないな」と思ったら、今回のような激しい音で喝を入れて、暴れたくなるよね(笑)
---まもなく3年ぶりのツアーが始まります。楽しみにしているファンの皆さんに一
言いただけますか。
みんなの心を撃ち抜いてやる!(笑)
知らないぞ?、虜になっても。惚れるなよ?、風邪引くぞってところかな(笑)
---前回のツアーでは東京ドームのアリーナを馬で駆け抜けるという演出がありま
したが、今回はどんなことを考えていらっしゃいますか?
「こんな大きなことをやるよ」ということを考えているわけではないんだけれども、少
なくとも僕のコンサート観に来たら、他の人のコンサートは見に行けなくなるよ。
僕のコンサートは、ただのロックではなくて、ロックというものをエンターテインメン
トっていう域までもっていった、世界で唯一のショーだからね。 それをコンサートだ
っていう認識で観てしまったら、他のコンサートはあまりにもつまらなく見えてしまう
よ。かけているお金も時間も全然違うわけだから。
---昨年アップルストアでのGacktさんのイベント(※)を取材したのですが、コン
サートを何より大切にされている思いが強く伝わってきました。
だって、ファンのみんながいるから、ここまでやってこれたわけで。僕の生き甲斐って
何?って言ったら、「みんなの喜ぶ顔を見たい」という、本当にその一言に尽きるんだ
よね。みんなのその笑顔に触れることが僕の人生の原動力になっている。
僕はステージで何かを作り何かを表現することが仕事。それによって、立ち止まってい
た足が一歩前に踏み出すきっかけになったり、流れていた涙が微笑みに変わったり、見
えなかったものが見えるようになったり…コンサートに来た人たちを変えるいろいろな
可能性を持っている。それに携われる幸せがある。
これって、ステージに立っている人でさえ、全員ができるわけじゃないと思う。だから
自分の今置かれている仕事は使命だと思ってやっている。使命と思っているからこそ、
命懸けでやっている。で、やるからには観に来た一人でも多くの心を、感動という波で
揺さぶりたいよね。
───世界、日本、そして子供たちをつなぐ「道」───Part.2
http://stars.biglobe.ne.jp/sp/gackt-200811-2.html
常に「世界」を意識して活動してきたGacktに届いた、ハリウッド映画への出演依頼。
しかも監督は大河ドラマ「風林火山」での上杉謙信役を見て、来日して直接本人に交渉
したという。
これまでの活動がハリウッドをも動かした。そんな喜びよりも、Gacktは「道を作りた
い」という。
■「僕ら大人が夢を与えないと、いい子供たちが育たない」
---前作から1年半という時間の中で、心境や考え方の変化はありましたか?
ハリウッドで映画を撮影したことがとても大きかった。(※2009年公開予定。タイトル
は「BUNRAKU」)
自分がソロ活動を始めたときは、一人で闘おう、一人で歩いていこうって決めて歩き始
めたはずなのに、気がついたら多くの仲間がいて、助けてもらって… 自分が結局どこ
かで甘えていたんだなあってことにとても気付かされた。
自分で歩く意志がなかったら、結局何も手にすることができない。自分が一人で闘える
という意志があって、初めて結果が出てくると思う。助けてもらうことを前提に誰かが
いるのと、自分が一人でやれると思っているけれども仲間がついて来て助けてくれるの
とでは、大きな違いがあるんだよね。
周りが失敗したときに、その失敗を周りのせいにしてしまうのか、それとも全ての責任
は自分にあるって思えるかどうかの強さだったり、いろいろなことで自分を見直すこと
ができた。
5年の間で世界を獲ろうという思いを共にしてくれるスタッフと動いているから、とて
も楽しい。毎日のトレーニングとかとてもきついし、苦しいけれども、でも、自分たち
が作ったものが、世界を獲れるのであれば何より楽しいよね。まして僕ら日本人で。
日本人って、自分たちが世界を獲る、頂点に立つなんて誰も想像していないけれども、
僕は本気で世界を獲れる、頂点に立てると思っているから。
---常に世界を相手にしていらっしゃるGacktさんにとって、全世界羨望の的である
ハリウッドに進出できたという喜びはとても大きいのではないでしょうか。
結果を出したいという気持ちはもちろんあるけれども、それ以上に「道」を作りたい。
今回ハリウッドで仕事をして思ったけれども、日本人って「自分たちは世界レベルじゃ
ない」「世界に挑戦できる器じゃない」とか悲観的に見るけど、僕は音楽でも表現の世
界でも、日本人は十分世界の舞台に立てると思う。もちろんその壁は高いかもしれない
けれど、決して越えられない壁じゃない。僕らでも十分越えられるし、十分戦える。だ
からこそそのきっかけとなる道を作りたい。
僕のことを何偉そうなこと言ってんだってバカにするんだったらそれでもかまわない。
「Gacktにもできるなら俺にもできるだろう」と思ってくれればそれでいい。もっとも
っと多くの才能のある人たちに世界に出て活躍して欲しいんだ。
---確かに「世界を相手にするなんて」とつい思ってしまう、日本人のコンプレック
スは存在します。
やっぱり日本って鎖国された国なんだ、島国なんだって感じるんだよね(笑)
でも、才能は全ての人には平等に与えられていないから、持っている人はなおさらその
持っているものを有効に使って、夢を与えていかないと。そうでないといい子供たちが
育たない。
みんな多かれ少なかれ「できない」ってすぐに思う癖ってあると思うんだよ。でもその
癖はあくまでも癖なんだよね。本当にできないわけじゃない。
もったいないよ。可能性はあるのに、できないと思いこんでしまったせいで、自分に咲
いた花すらつんでしまう。そんな淋しいことないよ。それでは子供に夢を与えられない
よ。
今の日本って夢がなさ過ぎる。だから変なことが起きる。”大人になっても何もいいこ
となんてない”ということばかりだったら、誰だって大人になんかなりたくないって思
うよね。
少年犯罪とか子供の事件が多いのは、子供のせいではなく僕ら大人が悪い環境を作って
いるから。一人でも多くの子供たちに夢を与えていくことが僕ら大人の使命だと思うん
だよね。夢が成長の原動力なんだからさ。
───世界、日本、そして子供たちをつなぐ「道」───Part.3
http://stars.biglobe.ne.jp/sp/gackt-200811-3.html
2008年はGacktにとって何よりハリウッドという舞台に立てたことが大きかった。だが
、Gacktは、そこに大きなものをさらに背負っていた…
■「映画に関わる姿勢全てのことを含めて、僕は日本人を表現する責任があった」
---2008年印象に残ったことは何ですか?
うーん…
いろんなことが印象に残っているけれど、やっぱりハリウッドという舞台で仕事ができ
たということは自分にとって大きな基点になったし、しかも世界でやれるってことを実
感できた。本当にきつい現場だったけれど、でも、こういう環境にいられる自分をあり
がたいと思ったね。
映画では僕は侍役なんだけど、侍って何だろうと考えたときに、日本人で髪の毛結って
いたら侍、という外見の話ではなく、生き方そのもの。侍という生き方をどこまで表現
できるかってことを伝えるのが僕の役目だと思った。更に言うと、日本人とは、という
ことを表現する責任も感じていた。
それはなにも映画の中だけではなくて、映画に関わる姿勢全てのことを含めてだと思っ
たんだよね。
撮影の現場で多くの仲間が「なんでそこまで頑張れるのか」「なんでそこまで本気でや
れるのか」とか何度も聞いてきたけれど、「侍だから」としか言えない。精神をも見つ
め直させてもらった、貴重な場だった。自分が日本人であることを誇りに持てる、侍の
国からやってきましたって自信持って言える、そういうのって素敵だと思うんだよ。
日本人ということを表現する責任は自分の中では全うしたって思ってる。少なくとも関
わったスタッフは「日本人はすごいんだぜ」とみんなに言っていると思う。「やるぜ日
本人は」とか(笑)
---侍を演じる上では、2007年の大河ドラマ「風林火山」で上杉謙信公を演じた影響
は大きかったと思うのですが。
影響があったというよりは、むしろ自分の考えがこれで間違いではなかったんだという
確認ができた。自分と同じ考えを既に400年も前にしている人がいたんだ、じゃあもう
間違いないなと。そう思えた。
---運命的な出会いだったんですね。
そうだね。僕は彼の生まれ変わりでも何でもないけれど、少なくとも上杉謙信公役とし
て参加した上越市の「謙信公祭」を2回経験してみて、僕は彼の姿を借りる、代弁する
にふさわしい男だと思っている。今の日本に僕以外に上杉謙信をやれる人がいるのかな
、と。むしろ僕はそこを聞きたい。
---最後に活動10周年を迎える、2009年の抱負をお聞かせください。
どんな1年になるんだろうね。
でも、ファンのみんなが、「本当に10年応援してきてよかった」と思えるものは届けた
いって思っているし、「私が選んだアーティストは間違いじゃなかった」って、自信を
持ってもらえるように、ファンの気持ちに応えたい。
本当に気がついたらあっという間の10年だったし、あと何年やれるかわからないけれど
、自分が決めた中で5年のうちに、僕を応援してくれたファンのみんなに、世界の頂点
という景色を見せてあげたい。
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