[情報] Tokyo Headline 表紙專訪
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2009年新春スペシャルインタビュー
妻夫木聡
2009年に最も注目したい男優といえば、この人物をおいてほかはない! NHK大河ドラ
マに続き、主演を務める正月映画超大作『感染列島』も公開。さらなる飛躍の年をまっ
すぐ見据える妻夫木聡が、いまの思いを語る──!
「ようやく、人々が現実を見ようとし始めているんじゃないかな、と思うんです」
2009新春映画『感染列島』──ただのパニックムービーならやらなかった
今までも“妻夫木聡”の名は映画・ドラマ・舞台において確たる地位を得ていた。が
、そんな男がいま、さらなる飛躍に向けて大きく深呼吸をしている。しかも、楽しそう
に。大河ドラマのスタートとほぼ同時期に公開となる映画『感染列島』は、脚本段階か
ら、海外の配給会社からの問い合わせが相次いだビッグプロジェクト作品。いまだかつ
て人類が遭遇したことのない新型ウイルスが日本で爆発感染を引き起こすというスペク
タクルドラマだ。妻夫木が演じるのは、最初の感染者を担当した医師・松岡剛。海外ロ
ケも行い、ワールドワイドな作品として期待が高まっているが…。
「世界に打って出る、なんてことまでは考えていませんでした(笑)。ただ、世界的に
起こりうるような物語ですからね。そういう意味で、世界の人に見てもらいたいという
作品ではあります」
次々と広がるウイルス。みるみる崩れていく日常。単なるパニックムービーではない
と語る。
「本作が単なるパニックムービーだったら、やりたくはなかった。瀬々敬久監督と、こ
の映画で何を描きたいかという話をしたときに、監督は“人を描きたい”とおっしゃっ
たんです。人間にとって脅威なのはウイルスだけれど、地球にとってのウイルスは人間
なのかもしれない…この映画には、そんなテーマが根底にあるんです。ウイルスを1つ
の命と考えたら、人間とは、命とは何なのか。今回僕は、この作品でそういうことを深
く考えさせられたんです」
常識を凌駕する感染状況に、若き医師・松岡は己の医師としての信念、理想をもって
立ち向かおうとするのだが…。
「松岡の人物像とは、人間がこうありたいという理想の姿と思うんですよね。人は、あ
んな状況のときには逃げ出したくなるもの。それでも本当は、一人でも助けたいと誰し
も考えると思うんです。でも壁にぶつかったり周りが見えなくなったり、理想がうまく
いくとは限らない。でもそれだからこそ、松岡に感情移入できるんだと思います。とに
かくまっすぐあることが大切なんじゃないか、と思いながら演じていたんですよ。なん
でもこなせる人間より、失敗しながらもはい上がっていけるまっすぐな人間のほうが、
よっぽど強くなれるんじゃないか、と」
失敗しながら成長していく…それは俳優・妻夫木聡にも通じるのだろうか。
「僕なんか失敗だらけですよ(笑)。こんなにすばらしい役ばかりやらせていただきな
がら贅沢な話だとは思うんですけど、1回でも自分のすべてに満足したことなんて、な
いんです。毎回が挑戦だし、反省点は日々増えるばかりですけど、失敗するからこそ強
くなれるということはあるんじゃないかなと、思うんですよ」
増えていく感染者数の数が、松岡たち医師を追い詰めていく…。役者もまた、真正面
から命の重さと向き合わねばならなかった。
「今回、これまでの自分の経験や想像だけでは追いつかない状況を演じなければならな
いことがありました。いろいろな役をやっていても、これだけの状況を演じるというこ
とは、そうそうないんですよ。しかも今回、一人の戦いというような状況だったんです
。実は、耐えられなくなりそうな瞬間もあったんですよ。でもそのとき、何かがスッと
抜けたというか…感情が芝居を超えたというか。新たな自分に出会えた気がしましたね
」
本作は、命を見つめると同時に、人のきずなを見つめるドラマでもある。檀れい演じ
る栄子は、松岡のかつての恋人。
「紙一重なんですけどね、こういう映画で恋愛を描くのは。“恋愛に逃げてるだけじゃ
ないの”と、思われかねない場合がありますから。でも本作では、単なる恋愛を描くの
でなしに、人と人とのきずなとして、恋愛を描いているんです」
『闇の子供たち』から大河ドラマ「天地人」へ。近年続いた作品に通じるテーマ…それ
は“命”。
近年、命をテーマとした作品が増えているように思われる。
「ようやく現実が見えるようになってきたんじゃないか、と思うんですよね。ある程度
平和な時代が続いて生活は便利になってきたけれど、便利さを求めるというのは、自分
の欲望をごまかしているだけなんじゃないか。今までは夢や理想を追い求めてきたけれ
ど、そろそろ現実を見たくなってきているんじゃないですか。こんなんじゃダメだって
、人間たちが気づき始めているんじゃないか。大それたことを言っているかもしれませ
んが(笑)。世の中を変えようなんて思ってないけど、作り手の僕らも、何か一歩踏み
出そうと思って作品を作っている。少しでも、人の意識を揺り動かすことができれば、
プラスなことなんじゃないかなと思うんですよね」
今回は、リサーチせずに役に挑んだ。
「今回、松岡という役を演じるのに必要なのは、医師やウイルスなどの知識ではなくて
、人と人とのきずなを見つめることじゃないかと思ったんです。まっさらの状況で、僕
自身が疑似体験して感じたことを演じよう、と。思えば近年はそういう作品が多いです
ね。『闇の子供たち』にしろ『ブタがいた教室』にしろ、そして『天地人』にしろ。い
ずれも、命を根底のテーマとしているんですよ。『ブタ──』のときは、昔の人が“い
ただきます”という言葉に込めた命の重さを学びました。『感染列島』は、命を見つめ
てこれからの未来をどうするか、考えていくきっかけになる作品だと思うんです」
飽くことなく、成長していこうとする。
「ここ1~2年、そういうテーマが続いたのは、偶然ではなくて必然だったんじゃない
かなと思います。そういう試練を与えられているのじゃないかなと。それを経て、結局
僕は役者なのだから、役の中で感じてもらうしかないということに気づきました。『闇
の──』のときに、阪本順治監督が“世界を変えるためではなくて、映画人としてやり
たいからこの作品を撮るんだ”とおっしゃっていたのを聞いて、ハッとしました。おま
えも俳優だったら演じて伝えろよ、と言われた気がしたんです。ああそうだ、一番大切
なことを忘れていた、慈善活動や寄付で満足するんじゃなくて、僕は演じて伝えること
ができるんだ、と。それこそ、松岡みたいなことになっていたんですよね(笑)」
妻夫木聡の視線が前を向いているのは、彼の目が、まっすぐな道を映し出すことがで
きるからなのかもしれない。
「この仕事を誇りに思ってます。だからこそ、絶対に手は抜けないんです」
少しでも目をそらした瞬間に、一回りも二回りも大きくなっていそうだ。やはり2009
年、妻夫木聡から目を離すことができない。
(本紙・秋吉布由子)
【妻夫木聡 公式サイト】http://www.horipro.co.jp/hm/tsumabuki/
【今後の出演作品】
2009年秋公開『ノーボーイズ、ノークライ』(日韓合作映画 主演:妻夫木聡・ハ・ジ
ョンウ)
2009年秋公開『ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ~』(監督:根岸吉太郎)
感染者は数千万!?人はこの危機をどう越えるのか『感染列島』
救命救急医・松岡剛のもとに一人の急患が運び込まれてきた。高熱、痙攣、吐血…み
るみる悪化する症状、それはいまだかつて人類が遭遇したことのない感染症状だった。
新型のインフルエンザか? あるいは別の新種のウイルスなのか? それすら明らか
にならないうちに、新たな感染者が発生してしまう。戦場と化した病院。WHOから派遣
されたメディカルオフィサー小林栄子の予見は恐るべきものだった。もしこのウイルス
が国内で感染爆発した場合、3カ月以内に交通網・都市機能が停止、わずか半年で感染
者は数千万にものぼるというのだ…!
脚本段階から、海外の配給会社からの問い合わせが相次いだビッグプロジェクトに参
加するのも、日本映画界屈指の俳優たち。主人公の若き医師・松岡剛を演じるのは、
2009年の大河ドラマで主演を務めるなどますます大きな活躍を見せる妻夫木聡。松岡の
かつての恋人にして、ウイルス対策の中心人物となる医師・栄子役に『武士の一分』の
檀れい。他、佐藤浩市、藤竜也ら重鎮俳優に加え、田中裕二(爆笑問題)やカンニング
竹山が味のある演技を見せているのも注目どころ。風邪やインフルエンザが流行るこの
季節、他人事として見ることはできない。
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