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オスカー女優・広末涼子、「重圧」でも「充実」
(2009年3月11日06時03分 スポーツ報知)
作家・松本清張氏の代表作が原作の映画「ゼロの焦点」(秋公開、犬童一心監督)の
主演女優・広末涼子(28)がこのほど、都内の撮影所で取材に応じた。「おくりびと
」の米アカデミー賞外国語映画賞受賞後、最初に臨む作品。“オスカー女優”として周
囲の期待に応えられるか重圧を感じながら、クライマックスシーンから始まった異例の
撮影で手応えをつかんだ。「現場にいる幸せを改めて感じる」と原点に返って映画と向
き合っている。
広末はオスカー受賞を「映画の影響力や大きさを体感できました。いま現場にいるこ
との充実感や幸せ、役をもらっていることの重大さを改めて感じました」と語る。
そして、新たな気持ちで臨んでいるのが「ゼロの焦点」だ。「喜んでいる場合でもな
い。(ロサンゼルスの授賞式も)行ってる場合じゃない、と。この時間をもっと使って
準備を、と思っていました」。ロスには台本を持参。今作で描かれる昭和30年代の雰
囲気を知るため、往復の機内でモノクロの映画を見たという。
喜びの一方で重圧も感じていた。2月24日にロスから凱旋帰国。昭和の街並みのセ
ットがある韓国で今月1日にクランクイン。「初日に芝居できなかったら『オスカー女
優なのに』って思われる。受賞で盛り上がったことで余計に『ワー(どうしよう)』っ
て」
最初に撮影したのはクライマックスシーン。夫の失踪(しっそう)の謎をたどる主人
公が、そのカギを握る女性(中谷美紀=33)に怒りや悲しみなどすべての感情をあら
わにする。
「それもプレッシャーでした。でも、緊張感の一番高いところからお芝居できたこと
で、世界観が体に染みつきました」と手応えを口にした。
ウエーブのかかった昭和のヘアスタイル。26種類の衣装は当時の生地や縫製を再現
した特注品だ。スカートの丈は足のすねまである。「はき慣れていないので、前に進ま
なくて(笑い)」。歩幅の違いで当時の女性の歩き方を意識するようになった。
「主人公の激しい気持ちと、対照的な静かで美しい絵。仕上がりを見るのがすごく楽
しみ」と充実の表情を浮かべた。クランクアップは4月下旬の予定。
◆映画「ゼロの焦点」 昭和32年、禎子(広末)は新婚の夫が出張先の金沢で姿を
消し、その行方を追う。金沢の社長夫人の佐知子(中谷)や受付嬢の久子(木村)と出
会い、徐々に真相が明らかになる。清張氏の生誕100周年記念作品。野村芳太郎監督
、久我美子主演の61年の作品以来、映画化は48年ぶり。
新聞網址:
http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20090311-OHT1T00053.htm
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