[新譜] Mr.Children東京ドームLIVE最速レポ
本週oricon音樂特集
http://www.oricon.co.jp/music/special/051130_01.html
有演唱會照片~
新しい出発の始まりを私たちに届けてくれたライブ
最新アルバム『I ♥ U』を携えて、Mr.Childrenが初のドーム・ツアー『MR.CHILDREN
DOME TOUR 2005“I ♥ U”』を、11月12、13日の大阪ドーム2Days公演からスタートさ
せた。全5会場10公演を行う今回のツアーの“2ヶ所目”が11月26、27日に行った東京ド
ーム2Days。彼らがこの東京ドームのステージに立つのは、6thアルバム『BOLERO』発売
時に行ったツアー『TOUR regress or progress '96-97』のファイナル公演以来。なん
と約8年8ヶ月ぶりのことになる。あれから彼らは様々な出来事を経験し、再びこの会場
へと帰ってきた。いや、帰ってきたというよりも、また新しい出発の始まりを私たちに
届けてくれたライブだったような気がしてならない。音楽と真正面から向き合い、自分
の中に生まれた衝動をそのまま音や歌に刻んだアルバム『I ♥ U』は、まるでバンドや
音楽を始めた頃のようなエネルギーをライブに与えてくれていたのだから。
こんなにも身近にMr.Childrenを感じたのは初めて
「まだまだ聴いてもらいたい音が、歌が、思いがいっぱいあります」と桜井はステー
ジ上で言い、満面の笑顔で「僕らが音を鳴らして、それにみんなが感じるものがあれば
何でもいいので音にしてみて下さい」と付け加えた。感情というものは、なかなか言葉
で上手く表現できないものだ。だけど、言葉にはならなくても、確かにそれは心の中に
あって、誰かに伝えたくなってしまうものでもある。だから彼らはその衝動を音楽にし
た。それは、CDの中だけじゃなくライブでも同じだった。心地良い気持ちが、ふとこぼ
れる笑顔になる。思わず体が揺れてしまう。彼らの表情や姿や音や歌が、4人の気持ち
そのままだった。何万人も収容するどでかいドーム会場で、彼らはシンプルでストレー
トなライブをやっている。確かに、照明の数だってセットだって、舞台の大きさだって
ドームならではのスケール感はあった。しかし、彼らはそのデフォルメされた場所を両
手を広げて包み込んで、自分たちの真っすぐな気持ちを核にしたライブを届けてくれた
。あんなにでっかい会場でのライブなのに、こんなにも身近にMr.Childrenを、4人のメ
ンバーを感じたのは、もしかしたら初めてだったかもしれない。
"生きてるって感じ"
「息が切れる」と苦笑しながらも、ステージ上を走りまわる桜井。両足をグッと踏み
しめるように立ち、ベースをズシンと響かせる中川。客席をぐるりと見回しながら笑顔
でギターを弾いていた田原。ガシガシとドラムを力強く叩いている鈴木“Jen”は、何
曲も歌を口ずさんでいた。アルバム『I ♥ U』収録曲を中心に、みんなが知っているヒ
ット曲がメニューに加わり、4.5万人もの観客たちは大合唱になった。デビューから約
13年。彼らはまた再び、Mr.Childrenや音楽にとてつもなく大きな衝動を感じている。
「潜水」を歌う前、桜井はこんなことを話していた。「この歌のいちばん最後の言葉は
、今の僕たちの思いです」と。そう、その言葉は“生きてるって感じ”だ。
(文:松浦靖恵)
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