[香椎] 『ボックス!』谷村美月&香椎由宇 単独インタビュー
『ボックス!』谷村美月&香椎由宇 単独インタビュー
■殴り合いだけじゃない温かい作品に仕上がった
Q:作品の仕上がりを観ていかがでしたか?
谷村: 思い入れがすごく強い作品なので、一つ一つ思い出がよみがえってくる感じで、
わたし自身客観的に観ることがまだできないんです。
香椎: 作り手の愛情がたっぷりと詰まった映画なんです。わたしもまだ客観的にはちゃ
んと観られていないんですけど、痛々しいだけじゃなく、温かい映画に仕上がっている
と思いました。
Q:同世代の役者さんが集まった中で、香椎さんだけ教師というちょっと違う立場だった
と思うんですが……。
香椎: あんなに融通のきかない先生嫌ですよね(笑)。最初は、生徒たちの輪の中に入
れなくて寂しかったんです。でも撮影がほとんど順番通り進んでいったので、初めはあ
まりわかっていなかったボクシングのことも、だんだんわかってきました。ちゃんと相
手を尊敬し合って、100パーセントの力を出し合って殴り合うからこそ友情が生まれる
んですよね。
Q:谷村さんは、市原さんが演じる鏑矢に、マルブタとかひどいあだ名で呼ばれていまし
たが、あんなふうに呼ばれるのは初めてだったんじゃないですか?
谷村: そうですね(笑)。でもあだ名で呼ばれる役柄って初めてだったので、なんだか
新鮮でうれしかったです。
Q:「ブーブー」って言うのがかわいかったです。
谷村: 最初、その「ブーブー」って、映画だしリアルを追求しなきゃいけないって思っ
て、鼻で鳴らす、本気のブーブーを練習していたんです。
香椎: 「どうしよう……、できないです!」って相談してきたんですよ(笑)。
谷村: でも監督は、普通に口で「ブーブー」って言っていいよって言ってくれたんで、
ちょっとほっとしました。
■女子高出身の二人ならではのカルチャーショック!
Q:マルブタちゃんの、鏑矢に対する真っすぐな気持ちが観ているこっちもうらやましく
なってしまいました。
谷村: わたしもマルブタと同じ関西人なんですけど、彼女みたいに正直に気持ちを伝え
ることはできないです。
香椎: すてきですよね。わたしは女子高出身だったので、ああいう好きな男の子に対す
る気持ちそのものが新鮮でした。
谷村: あ、わたしも女子高だったんでわかります! 恋するチャンスなんてありません
でした(笑)。
Q:現場で、ボクシング部という男子の集団に入っていくのは、結構勇気が必要だったと
思うんですが、部員たちとはどうやって距離を縮めていったんですか?
香椎: わたしは教師役だったので、最初は本当に映画そのものです。皆さんボクシング
一直線で、わたしが現場に行っても「何?」って感じだったんです。それが、カブのセ
コンドについて、初めてちょっと仲間に入れた気持ちになれましたね(笑)。「飲み物
どうぞ!」みたいな(笑)。だから、わたしはずっと先生目線で「みんな頑張ってるね
!」って気持ちでいました。
谷村: 男の子たちは、撮影前に練習をしていたから、撮影に入った時点でチーム感がで
き上がっていたんです。そこにマネージャーとして、どんと入っていくのは、結構勇気
が必要でした。普段は自分から話し掛けない方なんですけど、今回はかなり頑張りまし
た。もう必死にモチベーションを上げて、話すようにしていました(笑)。
■ボクシングはただの殴り合いじゃない!
Q:試合のシーンを実際に観た感想は? 大迫力でしたよね!
谷村: わたしは残念ながら途中までしか観られなかったんですが、みんなが一生懸命頑
張っているところはたくさん観てきたので、本当にすごいなって感動しました。
香椎: 本当にすごかったですね。何度も急所に入って、市原さんがすごく苦しそうな顔
をするんです。「ああ、倒れちゃう」って思っていても気合で立っているのが伝わって
くるんですよね。こっちの姿をカメラが映していないときでも、涙が出そうになっちゃ
うくらい、感動しました。でもちゃんと見なきゃと思って、必死に見ていました。
Q:そういう姿を見ると、本気で応援したくなっちゃいますよね。
香椎: そうなんですよ。だから、カメラが回る前でも試合シーンの前は、みんなリング
に上がる人に、心の底から「頑張って!」って伝えていました。
谷村: 市原くんがすごくみんなを引っ張っている感じがありましたね。映画と同じで、
みんなが信頼し合っていました。
Q:この映画に参加してから、ボクシングの見方は変わりましたか?
谷村: ボクシングって最初は関心がないスポーツだったんです。でもコブシとコブシの
ぶつかり合いを、単純に殴り合いだと思ってはだめだって思ったんです。今ではボクシ
ングのテレビ中継があると、つい見ちゃうようになりましたね。
香椎: ほんとそうだよね。クライマックスのボクシングシーンは、2分間のラウンドを
丸々ワンカットで撮っているんですね。そのラウンドが終わって、稲村とカブが、「次
のラウンド頑張ろう!」って抱き合っているのを見たときに、ボクシングをただの殴り
合いだと思っていたことを本当に申し訳なく思いました。女性が見たら、絶対ボクシン
グの見方が変わるんじゃないかと思いますね。
■男子特有のアツい友情がうらやましい!
Q:この映画に描かれている男子の友情も、本当にアツかったですよね。
香椎&谷村: (声をそろえて)うらやましい!
谷村: ああいうのは女子にはあまりないですよね。女子って、もっと女子同士の付き合
いみたいなのがあったりして、めんどくさかったりするじゃないですか。男子特有のア
ツい感じが、すごくうらやましかったですね。
香椎: けんか一つとっても、1回本気でぶつかり合えば友達! みたいな感覚が、男の
子っていいなって思いました。現場でも、役者さんたちがぶつかり合っているのを見て
、すごくうらやましかった。撮影中に思ったことはみんなはっきり言うし、それでいい
ものを作ろうって、一つのゴールにみんなで向かっていました。男の子ってすごくスト
レートにやるんだなって、ちょっとうらやましかったです。
Q:市原さんと高良さんのコンビはいかがでしたか?
谷村: 不思議な二人ですよね。役柄とかぶるところもたくさんあったと思います。市原
さんは自分の情熱をどんどん表に出していくタイプで、高良さんは内に秘めたアツさが
ある感じ……。
香椎: 高良君は、ユウキみたいにナヨナヨした部分はあまりないんですけど、一人で考
えこむんですよね。一人で悩んでいるところに、市原さんが来て、「話そうよ!」って
言っているのを見ました。
Q:最後に、お二人が女子目線で本作を観たときの、胸キュンポイントを教えてください
!
谷村: 丸野目線で言うと、やっぱりカブ君がふと見せる、カブ君らしくない表情かな。
表向きはすごくやんちゃなのに、たまにつらそうな顔をしたり、しゅんとしたり、悲し
げな顔を見せるんです。そういうところに、キュンとくると思います!
香椎: やっぱりカブとユウキが直接戦った後に、カブがある決意をするんですけど、そ
のシーンはとてもキュンってしました。ほかにも男の子っていいなあって思うシーンが
たくさんあると思います。
口ではクールに「男の子たちばかりの部室は、いい意味で暑苦しいです」と言いながら
も、表情は愛情たっぷりの香椎は、まさに映画の中の先生そのもの! そして、うれし
そうに部員役の役者たちとの交流を語る谷村も、マネージャー丸野として部員への愛に
あふれていた。二人のインタビューからわかったのは、彼女たちが、ボクシングを頑張
る市原や高良の姿に胸を打たれ、この作品を心から愛しているということ。もともとボ
クシングには興味のなかった二人もおススメする本作で、男性はもちろんのこと、女性
もぜひ胸キュンしてもらいたい!
【香椎由宇】メイク: 宮田靖士、スタイリスト: 関志保美
【谷村美月】メイク: 松嶋慶太、スタイリスト: 松尾正美
(C) 2010 BOX! Production Committee
取材・文: シネマトゥデイ 写真: 高野広美
映画『ボックス!』は5月22日より全国東宝系にて公開中
http://movies.yahoo.co.jp/interview/201005/interview_20100524001.html
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