[新聞]「ap bank fes '21 online in KURKKU FIE

看板MISIA (MISIA - 米希亞)作者 (Endless World...)時間3年前 (2021/12/12 10:38), 編輯推噓0(000)
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https://spice.eplus.jp/articles/294210 「ap bank fes '21 online in KURKKU FIELDS」レポート Mr.Childrenや宮本浩次、 MISIA らが音楽を通じ示したもの ミュージシャンたちの歌と演奏に聴き惚れた。同時に、刻一刻と変化していく空の色に 見とれた。画面越しではあるのだが、音楽と青空と雲とのアンサンブル、風と草木のハ ーモニーを察知するのは格別な体験だ。3年ぶりの開催となる『ap bank fes』、今年は 初の無観客配信ライブとなった。会場に選ばれた千葉県木更津市にある「クルックフィ ールズ」は、「農」「食」「アート」が融合したサステナブルファーム&パークで、コ ロナ禍でのフェスのあり方を模索していく中で導き出された場所ということになるだろ う。 『ap bank fes '21 online in KURKKU FIELDS』のテーマは「to U」。櫻井和寿の言葉 を借りると、「自分以外の誰かのためを想って」ということになる。配信ライブはドロ ーンによるクルックフィールズの空撮映像から始まった。銀色のソーラーパネルが光り 輝いている。池の表面に青空が映っている。Bank Bandの「to U」で描かれている世界 と共通する風景がここにある。ステージが設置されたテントへと映像は寄っていく。 小林武史のピアノに続いて櫻井和寿の歌声で始まった1曲目は「緑の街」だった。この 場所でこのシチュエーションで歌われることによって、特別な輝きを放っていた。<届 け この想い 今の君に><いつかきっと会える その時まで>といったフレーズは画面 越しのリスナーの胸にダイレクトに届いたのではないだろうか。いつの日か、生のライ ブを思う存分楽しんでほしい。一緒にライブを楽しみたい。そんな気持ちがこもった歌 として届いてきたからだ。小林武史(Key)、小倉博和(Gt)、亀田誠治(Ba)、河村 “カースケ”智康(Dr)、沖祥子(Vn)、小田原 ODY 友洋(Cho)、Kayo(Cho)とい うBank Bandの演奏が櫻井の歌と一体となって届いてきた。 続いてはキリンジの「Drifter」が演奏された。心憎い選曲、そして心に届く選曲だ。 櫻井のヒューマンな歌声と、その声を包み込むようなBank Bandが素晴らしい。音楽を 奏でることの気持ち良さが画面越しにも伝わってくる。気持ち良さ、楽しさだけではな い。その楽しさの背後に強い意志のようなものがあることも伝わってくる。音楽の懐の 深さを感じるのはこんな瞬間だ。 「あいにく無観客、しかも配信ですが、カメラの向こうにたくさんの人がニコニコ笑顔 でいるイメージ、確信で。しっかり何かが届いていると信じてやりたいと思います」と 櫻井のMC。曲間やMCの最中も小林がピアノを奏でている。この日演奏された曲たちがこ のピアノの調べによって、ゆるやかにつながっていると感じた。 「緑の街」に続いては、活動初期からap bankのテーマ曲のように歌い続けてきた中島 みゆきの「糸」。<誰かを温めうるかもしれない>というフレーズを、本気で共感して 人たちが歌い、奏でるからこそ、この曲の説得力が際立っていく。糸の織りなしが織物 になるように、Bank Bandの一人一人の音が混ざり合って、画面越しのリスナーを包み 込んでいく。 一人目のゲストとして登場したmiletの1曲目は「inside you」。繊細さと凜とした強さ とが共存するソウルフルな歌声がダイレクトに届いてくる。彼女の歌声の波動のような ものが確かに伝わってきた。「とっても気持ち良くて、うれしいです。胸が高鳴ってど こかに行っちゃそうですけど。画面の奥のみなさんに、この思いと自然と生きていると いうこの瞬間の生感を楽しんでいただければと思います」という言葉に続いては「 Ordinary days」。多彩な表情を備えていて、なおかつ起伏に富んだ歌からは、さまざ まな思いがほとばしっていく。彼女のスケールの大きな歌声が空と大地が広がるクルッ クフィールズによく似合っていた。<そこに光が差すように>というフレーズが歌われ ている瞬間、光り輝く雲が見えて、歌と自然とが一体になっていると感じる瞬間があっ た。 続いてのゲストはこれまでにも数多くap bank fesに参加しているSalyu。1曲目は「風 に乗る船」。まるでこの日のステージそのものが“風に乗る船”のようにも見えてくる 。ステージの上のテントが帆だ。Salyuの歌声がクルックフィールズの木々を揺らす風 に乗って届いてくるかのようだった。「Bank Bandのみなさんとこうして奏でられて、 とてもうれしいです」という言葉に続いては「THE RAIN」。曲が展開していくほどに、 Salyuのボーカルが広がっていく。聴き手にも高揚感や開放感をもたらす歌声だ。 「この方は登場の仕方で一気にボルテージをあげてくれます」という小林の紹介に続い て、ド派手なサンバの衣装で登場したのはKANだった。青空と白い雲、あたりに広がる 緑、そして黄色と赤の羽根。対比がすごいことになっている。1曲目の「何の変哲もな いLove Song」は先日発売になったBank Bandのベストアルバム『沿志奏逢 4』にも収録 されている曲だ。この曲の出だしの<晴れ渡る空に白い雲>というフレーズも、この場 所にぴったりだ。ほのかにレゲエのテイストがにじむ牧歌的なアレンジがいい。KANの フレンドリーな歌声にも見事にマッチしていた。KANがキーボードを弾きながらの歌を 披露したのは説明不要の「愛は勝つ」。歌の世界と衣装とギャップが激しいが、曲の持 っているパワーは確かに伝わってきた。 3曲目はKANの最新アルバム『23歳』収録曲の「君のマスクをはずしたい」。なんと櫻井 が白に赤の羽根を背中に装着している。KANのサンバ衣装に合わせたスタイルで登場し て、ギターとコーラスで参加したのだ。ギターサウンド全開のロックンロールに、タイ ムリーな歌詞が乗っている。残念ながら無観客なので客席の笑顔を見ることはできない が、おそらく配信で視聴している人たちは画面を見ながら、笑っていたのではないだろ うか。おもしろさが音楽の世界をさらに豊かにすることもある。根底にあるのは人を楽 しませたいという“to U”の精神だろう。さらにKANと櫻井の共作による“弾き語り” ならぬ「弾かな語り」を二人のアカペラで披露した。歌声、ハーモニ、歌詞、曲の構成 、アレンジ、どれもさすが。遊び心あふれる音楽を本気でやっている。歌い終わって、 見えない拍手に対して、羽を揺さぶって応える二人の姿が最高だった。 続いては配信の特別版に収録されているMr.Childrenのステージだ。「ただいまという 気持ちと、配信ご覧のみなさんもap bank fesによく戻ってきてくれました、おかえり なさいという気持ちをめいっぱい注いで、何がなんでもこの曲を」という桜井のMCに続 いてのMr.Childrenの1曲目は「彩り」だった。MCで語っていた「ただいま」と「おかえ り」という言葉はこの曲の歌詞にも共通するものだ。桜井の「ただいま」に対して、田 原健一、中川敬輔、鈴木英哉が「おかえり」と返して歌っている。メンバー4人が木々 に包まれたステージ上で時折、笑顔を浮かべ、気持ち良さそうに演奏する姿が印象的だ った。 「すっごく気持ちいいよ。幸せです。僕らだけが幸せになってもなんなので、今、観て いるみなさんを目一杯幸せにしたいと思います」という桜井の言葉に続いては「HANABI 」。4人が心をひとつにして奏でることによって、バンドならではの、そしてライブな らではの高ぶりや熱がリアルに伝わってくる。<君に逢いたい>というフレーズが配信 であるからこそ、より強く響いてくる。桜井と鈴木が笑顔で向き合ってのフィニッシュ 。 桜井のアコギのつまびきで始まったのは「I'll be」だ。歌声が演奏を牽引し、演奏が 歌を牽引して、後半にいくほどに壮大な広がりを見せていく。バンドだからこそ到達で きる高みへと、メンバーが一致団結して目指していくようなステージだ。バンドサウン ドからは確かなパワーが伝わってきた。このパワーはおそらく画面からリスナーの目と 耳に入り、エネルギーへと変換されたのではないだろうか。 ステージを囲んでいる木々が風で揺れている。こんな日には自然に口笛が吹きたくなる 。Mr.Childrenの最後の曲は「口笛」。メンバーが丹念な演奏を展開している。さりげ ないのに、かけがえがない。いや、さりげないから、かけがえがない。そんな歌。 Mr.Childrenのステージが終わると、空のブルーにかすかに薄いパープルが混じり、夕 暮れ空に近づいていた。空に浮かぶ雲の灰色の色合いも美しい。 「ついにこの方をお呼びします」という小林の紹介に続いて、宮本浩次がピアノとバイ オリンの調べに乗って登場した。そのままバンドの演奏が加わって始まったのは宮本の カバーアルバム『ROMANCE』収録曲、久保田早紀の「異邦人」だ。歌詞に出てくる<空 >や<大地>が、このステージを取り巻く自然とシンクロしていく。宮本の自在な歌と パフォーマンスは野外というシチュエーションによく似合っている。他の出演者との大 きな違いは行動半径の広さだ。1コーラス目の途中でステージを下り、芝生の中で歌っ たかと思うと、ステージに戻ってうつぶせになり、階段から落ちそうになりながら歌っ ている。歌の表現と全身での表現が連動していて、歌に込められた感情の起伏がそのま ま、パフォーマンスにも反映しているのだ。 2曲目はクルックフィールズの風に吹かれながらの「風に吹かれて」。エレファントカ シマシの代表曲の一つだ。宮本が歌いながら、「エブリバディ」「ベイビー!」「会い たいぜ!」といった言葉をシャウトしている。画面越しの観客の気配を感じながら歌い 、パフォーマンスしていることがはっきり伝わってくる。宮本が芝生におりて石ころを 拾い、手の平に乗せて歌う場面もあった。大地すべてがステージで、自然が小道具。自 然の中での宮本の自然な歌声が胸を揺さぶっていく。 夕陽を浴びて走り回りながらの「ハレルヤ」、<涙のあとには笑いがあるはずさ>など のフレーズがとつてもない説得力を放っていた「悲しみの果て」、空と大地と画面越し に愛が充満していくような「P.S. I love you」と、規格外の歌とパフォーマンスを展 開。縦横無尽な、そして一心不乱の歌の連続。宮本のステージが終わった瞬間、笑って しまった。とてつもないものには人を笑わせる力がある。そして理屈抜きで人を愉快に する力がある。 歌のパワーを実感させるステージが続く。「圧倒的な歌唱力を聴いていると、透明にな るというか、浮遊していく感覚になります」という小林の紹介に続いて、この日の空の 色を思わすような衣装で登場したのはMISIAだった。まずは「アイノカタチ」。小林の 奏でるピアノに乗って、伸びやかな歌声が聴き手に寄り添っていく。途中からBank Bandの演奏が加わって、歌の世界観が広がっていくと、太陽が大地を照らすように、 MISIAの包容力あふれる歌声があたり一面に降りそそいでいく。 「音楽を届けたいという思いは、みんなで一緒に力を合わせて生きていこうよという思 いそのものという気がしています。私の思いも一緒に届けさせていただけたら」という 言葉に続いては「歌を歌おう」。この曲は、MISIAが中心となって制作プロジェクトを 立ち上げて、さだまさしがコロナ禍を踏まえて作詞作曲したチャリティソングだ。「 to U」「自分以外の誰かのためを想って」というテーマともリンクする。空や大地や聴 き手と共鳴していくような歌声が見事だった。<I sing a song for you>という歌声 からは歌う決意のようなものもにじんでいた。 日が沈み、あたりが暗くなり、フィナーレが近づいていく。櫻井和寿が再び(いや、三 度、四度?)登場して、Bank Bandでの演奏が展開されていく。フェスが終盤に差しか かり、薄暮が広がるタイミングでのフジファブリックの「若者のすべて」。選曲の素晴 らしさも際立っていた。“この場面で歌われるのがふさわしい”と感じる曲が並んでい た。「若者のすべて」の<同じ空を見上げているよ>というフレーズにもグッと来てし まった。 「ずっとやってきたことは変わらず、自分以外の誰かのことを想って集ったり、演奏し たりしている気がします。今から歌う歌はサブタイトルにBank Bandのテーマ曲とつい てます」という櫻井のMCに続いては「奏逢 ~Bank Bandのテーマ~」。音楽によって人 と人とを繋ぐ温かなエネルギーに満ちあふれた曲だ。櫻井がハンドクラップしながら、 「ちょっと立つかい? 立つかい?」と近くで観ているスタッフをあおっている。いや 、これはスタッフだけではなくて、画面越しのリスナーへの言葉でもあるだろう。座っ て観ている場合ではない。演奏している人間も聴いている人間も等しく笑顔にしてしま う歌だ。一転して、たおやかなバイオリンで始まり、パーソナルな歌声が深く染みてく る「MESSAGE -メッセージ-」へ。Salyuも参加して、櫻井とのデュエットによって、歌 の世界に奥行きが増していく。 続いては宮本が登場して、宮本浩次×櫻井和寿 organized by ap bank名義の「東京協 奏曲」が披露された。小林武史と宮本浩次と櫻井和寿という3人のつながりから生まれ た曲だ。とっぷりと暮れた空の下での歌。宮本の歌で始まり、櫻井が繋いでいく。 Bank Bandの演奏も二人の歌と一体になっていく。同じステージで一緒に歌っているか らこその信じられない化学変化が起こっていた。一方の素晴らしい歌声がもう一方の素 晴らしい歌声を引き出していく。<言葉になれ><メロディになれ>というフレーズで のハーモニーをなんと表現したらいいのだろうか。音楽の素晴らしさがこの瞬間に凝縮 されていた。最後には二人が肩を組む場面もあった。微笑ましくも、どこかシュールな 構図だ。 奇跡的なコラボレーションに続いてはSyrup 16gの「Reborn」。小倉のスライドギター によって、音楽の深い森へと誘われていくようだ。櫻井の歌とBank Bandのニュアンス 豊かな演奏に聴き惚れた。櫻井が繰り返し歌っていた<Reborn>というフレーズは、こ の困難な時代に深く強く響いてきた。 すべてが名場面と言いたくなるような『ap bank fes '21 online in KURKKU FIELDS』 。「えんやこら」という歌声と和太鼓など、民謡の持っているプリミティブなパワーが 詰まったSEが流れて、MISIAも参加して始まったのはBank Band feat. MISIAの「 forgive」だ。MISIAの生命力あふれる歌声での始まり。MISIAと櫻井が一緒に歌ってい る。ともに飛び跳ね、全身で歌の世界を表現している。MISIAと櫻井がデュエットし、 Bank Bandが躍動感あふれる演奏を展開することによって、人が連帯することのかけが えのなさも伝わってくる。櫻井が夜空を見上げている。MISIAが目を閉じてマイクを握 りしめ、うつむきながらバンドの演奏を聴いている。櫻井が見上げていたもの、そして MISIAが耳を澄ましていたものは“未来”であるに違いない。<声よ響け><次の未来 へと><涙を連れて飛んでけ><次の僕らへと>という二人の歌声が聴き手に未来のあ りかを示していく。 「自分以外の誰かや何かのことを想って活動を始めたap bankなんですが、長い時間を 旅して、自分達にもこんな豊かな思いを届けてくれる曲になるとは思ってなくて、大変 ありがたいことだと思っています」と最後の曲の前に小林からの挨拶があった。さらに 「この曲が寄り添って、いろんな想いとともに旅を続けていけることを願って」という 小林の言葉に続いて、最後に演奏されたのはap bank fesのテーマ曲とも言える「to U 」だった。Salyuの穏やかな歌で始まり、櫻井の柔らかな歌声が加わっていく。櫻井と Salyuのハーモニーにはap bankのここまでの歩みも染みこんでいるようだった。フェス の根底に流れるヒューマニティーを象徴するような歌と演奏でのフィニッシュ。夜のと ばりがフェスの終演の天然の幕となった。 音楽の素晴らしさと自然の美しさのハーモニーを堪能した。無観客配信という形で、ミ ュージシャンとリスナーが同じ場所にいるわけではないからこそ、つながっていくこと のかけがえのなさが際立ったフェスだった。音楽とは奏でる側と聴く側を連帯させるも のでもあるだろう。個人的な感想になってしまうが、画面越しであったが、あふれるほ どの愛と希望を確かに受け取ったと感じた。 誰かに向けて、何かに向けて、そして未来に向けて。こうしたあり方は困難な時代だか らこそ、必要なことであるに違いない。クルックフィールズで展開された数々のステー ジによって、『ap bank fes '21 online in KURKKU FIELDS』が示したものは、次のス テージへと確実につながっていくだろう。 -- https://www.facebook.com/MISIAnews MISIA 情報彙集應援專頁 -- ※ 發信站: 批踢踢實業坊(ptt.cc), 來自: 123.193.141.245 (臺灣) ※ 文章網址: https://www.ptt.cc/bbs/MISIA/M.1639276729.A.290.html
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