[新聞] プレッシャーがあっても口には出さない
『ゲキ×シネ「蒼の乱」』 プレッシャーがあっても口には出さない
■文章が立体になっていく面白さ
Q:とても激しくて、悲しい、だけどすがすがしい愛の物語でした。「蒼の乱」の台本
を読んで、天海さんはどんなことを思われましたか?
すごくすてきな言葉やシチュエーションがいっぱいあって、これをこのメンバーででき
るんだ、これを面白くしていくんだと、すごく楽しみでした。まだ歌も入っていない、
踊りも入っていない、文章だけだったものが、お稽古で動いて、セリフをしゃべって、
徐々に立体的なものになっていくのは「ああ、こうなっていくんだ」と思いますね。
Q:劇団☆新感線の作品に出演されるのは、これで3回目。前作「薔薇とサムライ」から
4年ぶりの出演となりましたが、作品への意気込みはいかがでしたか?
意気込みは毎回ありますが、どの作品も同じように頑張らないといけないと思っている
ので、「蒼の乱」だから、劇団☆新感線だからという特別な意気込みはなかったですね
。激しい舞台ですし、期間も長いので、体調管理など、常にやっていることをきちんと
やって臨みました。
Q:今回は座長としての参加となりましたが、プレッシャーはありませんでしたか?
あっても言いませんよ(笑)。わたしたちは「何でもないですよ」「全部できますよ」
という顔をしてやるのがお仕事なので。でも、大きなお仕事を頂いたら必ず責任は伴う
し、プレッシャーだってあってしかるべきだと思います。ちゃんとしんどい思いをしな
ければ、お客様から拍手をもらっちゃいけないんです。きちんとしんどい思いをして、
プレッシャーを感じ、責任を感じながらやるからこそ、それと引き換えにいい思いをさ
せていただけているんじゃないかと思っています。
■松山ケンイチにほのぼの
Q:相手役の松山ケンイチさんは劇団☆新感線に初参加でしたが、共演されていかがで
したか?
ケンちゃんは、舞台に出演するのがこれで2本目なんです。その舞台に慣れていない感
じが、朴訥(ぼくとつ)とした将門にぴったりで、一生懸命に頑張っているひたむきな
姿が将門に重なりました。そういった意味でケンちゃんのお芝居とご自身が持っている
カラーが、将門という役にすごく反映されていたと思います。
Q:松山さんだったからこそ生まれたもの、松山さんで良かったと思ったことはありま
したか?
いっぱいありますね。ケンちゃんは素朴で飾り気がないので、みんなのオアシスみたい
でした(笑)。大きなおにぎりを食べているだけでほのぼのします。「俺、たらこが嫌
いなんですよ!」と言いながら、たらこが入ったおにぎりを食べていたときは「えっ!
」となりましたけどね(笑)。あと、(演出家の)いのうえひでのりさんの演出は「は
い、そこで動いて振り向いてセリフを言って。それから3歩動いて……」というように
、動きから何からいろいろ決められるんです。それに慣れるのに大変な思いをされる方
も多いのですが、ケンちゃんは「全部言ってくれるからラクですよ~!」なんて言って
いて、「いいな、この人。なんかいいな」と思いましたね(笑)。見ているだけでほの
ぼのとしました。
Q:松山さんの存在は大きかったんですね。
観に来てくださった方、特に新感線のファンの方にも、ケンちゃんとわたしが出させて
いただいたことによる変化は、感じていただけたのではないかと思います。ただ、わた
したちはお芝居をしている側で、それを映像のように1シーン1シーン外から観ることは
できないので、明確に分析することはできないですけど……。
■ゲキ×シネになって一番うれしいのは自分たち
Q:そういった意味では、出演されている方にとっても、客観的に観ることができる「
ゲキ×シネ」は魅力的ですね。
そう、だから「ゲキ×シネ」になるのって、わたしたちが一番うれしいかもしれない(
笑)。でも、反省ばっかりですよ。自分が思う以上の形に見えていたり、もっとやって
も良かったかなと思ったり……。ただ、「何でこうしたんだろう……」「こういうふう
に見えていたのか……」と悔しく思ったり、「もっとこうしたかった」と後悔するのっ
て必要なことだと思うんです。それは次につなげていくための糧だから。そう思わない
と成長しないでしょ?
Q:周りの方からの感想や反響はお聞きになっていますか?
「気持ちいいでしょ!」と皆さんは言いますね。「いいなあ~! わたしも風を受けた
い!」って(笑)。
Q:草原に立って風を受けるラストシーンは本当にすがすがしいですよね!
そうですよね! でもわたしは、「蒼の乱」というタイトルがバーンと出てくる、星が
降るようなところがすごく好きだったなあ。ただ、あそこはすごく大変なシーンでもあ
ったんです。歌いながら登場して、そこからずっと走って走って、汗はかくし、大変で
した。でも、観に来てくれた役者さんもお友達も「スカッとした!」「楽しかった」「
気持ちよさそうだった!」と言ってくれて。「わたしも劇団☆新感線に出たい」とみん
な言っていましたね。
■これだけ激しい舞台を終えたあとは……
Q:ただ、これだけ激しい舞台をやると、そのあと一体どうなってしまうんだろうとも
思うのですが……。
疲れますよ、ものすごく(笑)。でも、逆に疲れ過ぎてテンションが上がっているとき
もあるんです。そんなときは、ご飯を食べに行くときまではすごくテンションが高いん
ですけど、おなかがいっぱいになると急に電池が切れます(笑)。
Q:日常に戻るために何かをしたりといったことは?
役に入り込んじゃって? ないない(笑)。わたしはそんなにすごい役者さんじゃない
から、もうカーテンが閉まった瞬間には普通に戻っていますよ。それに、舞台袖にいる
ときも全然、(普段の)天海祐希です(笑)。
Q:そうなんですか!
中には役に入り込んで集中している方もいますけどね。でも、わたしの場合は、衣装を
脱いで化粧を落とせば、完全に役から離れます。ただ、舞台に立ったあとってすごく神
経が高ぶっているから、クールダウンするまでにすごく時間がかかるときもあるんです
。それで次の日が早いと、だったらこのまま起きていた方がいいなと思ったり……でも
やっぱり体力的にしんどくなるから、とにかく少しでも寝なければと思ったり(笑)。
そのせめぎ合いですね。男の人だとお酒を飲んでクールダウンすることも多いみたいで
すけど、わたしはそこまで飲めないですから、家に帰ってなるべく湯船につかってリセ
ットするようにしています。
今回、天海が演じた蒼真は、まさに人々を一瞬にして惹(ひ)き付ける魅力と、圧倒的
な存在感を兼ね備えた彼女にぴったりの役どころであった。自身の思いを的確に表す言
葉を一つ一つ丁寧に探しながら答えようするその姿勢、紡ぎ出される言葉の端々からは
、舞台に懸ける真摯(しんし)な思い、そして、プロ意識の高さがひしひしと伝わって
きた。
スタイリスト:えなみ眞理子 ヘアメイク:林智子
(C) 2015 ゲキ×シネ『蒼の乱』/ヴィレッヂ・劇団☆新感線
http://www.cinematoday.jp/page/A0004529
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